グルームヘイヴン(Gloomhaven)|世界最高評価の”重量級”キャンペーン型ダンジョンRPG

ボードゲーム

基本情報

項目内容
プレイ人数1〜4人
プレイ時間1シナリオあたり約2〜4時間、キャンペーン全体で数十〜100時間規模
対象年齢14歳以上
価格帯目安完全日本語版:33,000円/スタートセット版:22,400円
ジャンルキャンペーン型ダンジョンクロール
難易度★★★★★
受賞歴BoardGameGeek総合ランキングで長年1位を獲得し続けた、世界最高評価クラスの一本

詳しい遊び方(ルール)

① キャンペーンの準備

  1. 各プレイヤーは、最初に選べる6種類のクラス(それぞれ固有の能力カードセットを持つ)の中から1つを選び、キャラクターを作成します
  2. 共通の「グルームヘイヴンの街」を拠点に、シナリオを1つずつクリアしながら世界地図を広げていきます
  3. 各キャラクターは、レベル1で使用できる能力カードの中から、規定枚数(クラスによって異なりますが目安として9枚程度)を選んで手札デッキを組みます

② シナリオの準備

  1. シナリオごとに指定されたマップタイルを組み立て、モンスターのスタンディー(駒)と目標条件(敵を全滅させる、特定の場所に到達する等)を配置します
  2. 登場するモンスターの数は、パーティの人数に応じて自動的に調整されます

③ ラウンドの流れ(イニシアチブ)

  1. 各プレイヤーは手札から2枚のカードを選び、裏向きで場に置きます
  2. モンスター側も、その種類ごとに専用のAIカードを1枚めくり、その回の行動パターンが決まります
  3. 全員が選んだカードを同時に公開し、カードに書かれた「イニシアチブ数値」の小さい順に行動していきます

▼つまずきやすいポイント:どちらのカードの数字を使う?
選んだ2枚のカードのうち、どちらの数字をイニシアチブとして使うかは自分で選べます。ここが初見だと見落としがちです。「早く動いて先に敵を倒したい」なら小さい数字のカードを、「相手の出方を見てから動きたい」「味方の回復を先に受けてから動きたい」なら大きい数字のカードを選ぶ、という戦略的な選択になります。

④ アクションの内容

  • 移動:カードに書かれたマス数だけ移動できます
  • 攻撃:射程内の敵に攻撃力分のダメージを与えます。攻撃時は「攻撃修正カード」の山札から1枚引き、結果を攻撃力に反映します
  • 状態異常:「毒」「呪い」「気絶」などの追加効果を与えたり受けたりします
  • エレメント(属性):火・氷・風・土・光・闇の6属性を生成・消費してコンボを狙えます

▼つまずきやすいポイント:エレメントはいつまで使える?
エレメントを生成すると、その属性は「強」の状態になります。この状態は生成した本人だけでなく、その回に行動する味方全員が消費できます。ただし、誰にも使われなかった属性は次のラウンドの頭で自動的に「減衰」状態に変わり、さらにそのラウンドで使われなければ「消滅」して使えなくなります。「さっき出した火属性、まだ使えるはず」と勘違いしてターンをまたいで放置すると消えてしまうので、属性は基本的に「出したら次のラウンドまでに使い切る」意識が必要です。

⑤ 手札切れと”消耗”のリスク管理

  1. 使用したカードは「破棄」(そのシナリオ内で再利用不可)または「消費」(永続的に使用不可、より強力な効果と引き換え)されます
  2. 手札が少なくなったら休憩が必要ですが、休憩には2種類あります

▼つまずきやすいポイント:短期休憩と長期休憩の違い
実はここがグルームヘイヴンで最も誤解されやすいルールです。

  • 短期休憩:通常のターン内で「行動の代わりに」行えます。破棄済みのカードからランダムに1枚を選んで完全に失い、残りを手札に戻します。ランダムなので、大事なカードを失うリスクがあり、さらに1/10の確率で自分に1ダメージが入ります
  • 長期休憩:その回の行動を丸々1回休憩に使います。代わりに、失うカードを自分で選べる(ランダムではない)うえ、ダメージのリスクもありません。ただし、その間は他の行動が一切できません

「今すぐ動きたいけど手札も減っている」という場面で、どちらの休憩を選ぶか(あるいは休憩せず無理に動くか)が、グルームヘイヴンの意思決定における最大の悩みどころの一つです。

⑥ シナリオの終了条件

  • 成功:シナリオごとの達成条件(敵を全滅させる、特定のアイテムを回収する等)を満たすとクリアです
  • 失敗:全キャラクターが消耗する、または一部のシナリオ固有の失敗条件を満たすと、そのシナリオは失敗となり、後日再挑戦できます

クリア後は経験値と金貨を獲得し、経験値でレベルアップ(新しい能力カードを習得)、金貨で装備を購入できます。個人ごとの「バトルゴール」(そのシナリオ限定の隠し目標)を達成すると追加ボーナスも得られます。

⑦ キャンペーンの進行と引退

シナリオクリアで世界地図が広がり、新たなシナリオや「街/道イベント」(選択肢形式の短いストーリー)が発生します。各キャラクターには個人クエスト(隠された長期目標)が設定されており、これを達成するとキャラクターは「引退」し、新しいクラスが解放される仕組みになっています。この「引退と新クラス解放」のサイクルが、グルームヘイヴンの長期的なリプレイ性を支えています。

実際にプレイした感想

今でも覚えているのは、あるシナリオの終盤、味方が瀕死で、自分の手札もあと1枚しかない状況でした。「今ここで長期休憩を取れば安全だが、今動かないと味方が倒れる」という究極の二択を迫られ、結局リスクを取って攻撃を選択。攻撃修正カードで奇跡的にクリティカルを引き、なんとかシナリオをクリアできた時の高揚感は、今まで遊んだボードゲームの中でも一番の瞬間でした。

グルームヘイヴンの面白さは、こうした「手札という有限のリソースをどう使い切るか」の緊張感が、毎シナリオ・毎ラウンド絶え間なく続くことにあります。単に強い攻撃を出すだけでなく、「このカードを今使うと、次のラウンドで身動きが取れなくなる」というジレンマが常につきまとい、頭の中でギリギリの計算をし続ける感覚がクセになります。

さらに、キャンペーンが進むにつれて「あの時の選択が、今のこの街の状況に繋がっている」という積み重ねが見えてくると、単なるゲームを超えた”自分たちの物語”としての愛着が湧いてきます。プレイ時間の長さは事実ですが、その長さこそがこの没入感を生んでいるとも言えます。

こんな人におすすめ

  • 軽いゲームに慣れて、腰を据えた重量級キャンペーンに挑戦したい人
  • RPG的な成長・物語性を味わいたい人
  • 同じメンバーで継続的に集まって遊べる環境がある人

まとめ

グルームヘイヴンは、時間・価格・複雑さすべてにおいて最上級の要求をしてくる一本ですが、それに見合う、あるいはそれ以上の没入体験を返してくれる傑作です。ボードゲームの世界を深く知りたい玄人にこそ、自信を持っておすすめします。

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